「寒い!」
「ああ。今年は異常気象だ」
「寒くてかなわん。凍えそうだ」
「待ってろ。今、いい物を持ってきてやる」
「!!」
「体の芯から温まるぞー」
「う、美味そうだな」
「よし!俺の分も食え」
「ん?これは何だ?汗か?」
「違う。兄弟で鍋を囲める喜びに 涙が…」
「嬉しいな。暑い思いをして 作った甲斐があった」
「今 『暑い』 と言ったか?」
「『熱い』 と言った。味見で舌を火傷したのだ」
「では 我等が女神に乾杯しよう」
「昼間から酒は…」
「アルコール度数45度。水割りにするか?」
「ストレートで!」
「さすが兄さんだ」
「しかし休日とは言え このような所を誰かに見られでもしたら…」
「シオン様 とか?」
「止めてくれ。折角温まったのに 寒くなってしまった」
「それはいかん。さぁ飲もう」
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