
焚き火
大人のたしなみ |

「ここに居たのか」


「焚き火?」

「ああ」

「まだ眠る時間には早過ぎるだろう」

「リビングのゴミも 処分したかったし」
「あ!」

(俺の愛読書…)

「手伝う事があれば――」
「焚き火くらい 一人で出来る」

「そうか」

「部屋に戻る。邪魔して悪かったな」
「待てカノン」

「実は聞きたい事が…」

「焼き芋を食したくて火を起こしたのだが この後どうすれば?」

「芋をアルミホイルで包んで 灰の中に埋める。
『焼く』 ではなく 『蒸す』 感覚で 時間をかけたほうが旨いぞ」
「成程」
「あと皮は剥かんでいい」
「分かった」
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