「午後は病院の慰問だろ？何遊んでるんだ」
「遊んでいるのではない」



「『千羽鶴』 を覚えているか？」

「以前入院した時 青銅達に貰ったな」



「患者達の快復を祈願して 折り鶴を手渡そうと思ったのだが」



「『鶴』 じゃないな」
「お前も折り方を 教わった筈だ」



「確か 角と角を合わせて――」





「……あれ？」
「『鶴』 ではないな」



「私の方は あと一息なのだが」
「だいぶ遠いと思う」



「……」
「可愛い 『インコ』 だ」



『メジロ』



『ペンギン』



「上手くいかんな」
「困った」



「最後の一枚だ」



「お？何かそれっぽいぞ」



「出来た」



「……足？」



「もう 此れで良いだろうか」
「ダメだろ」