「壷の中で 毎日何やってんだ？」



「特に何も」



「ならば――」



「『糠漬け』 でも やってみないか？」
「ぬかづけ？」



「発酵させた米糠の中に 野菜を漬け込む伝統食らしい。
　どうで壷の中に居るのなら 暇つぶしにどうだ？」



「…やってみよう」



「キッチン 好きに使っていいぞ」

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「ただいま」





「おかえり」



「調子はどうだ？」
「悪くない」



「美味そうだ。夕食に頂く」



「この野菜を使ってみても良いか？」
「面白いな」



「作り過ぎてしまった」
「他の宮の奴らに お裾分けしよう」



「新作だ。感想を聞かせてくれ」
「…わかった」

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「今日も漬物、か」



「偶には生野菜も 食べたいのだが…」
「同感だ」