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チョコレート

忘れられない一日に



「カノン」

「此処にあった箱を 知らないか?」



「ああ。それなら――」



「女神が我々の為 御自ら御作りになったチョコレート…」



「!!!」



「あ、あれな、宝瓶宮に預けておいたぞ!」
「カミュに?」



「生チョコは 保存方法が難しいからな」
「何故 生チョコだと知っている? 私はチョコレートとしか――」
「とにかく今は無い!!」



「そうか。任務の前に 女神のご加護を賜りたかったのだが」
「……」



「今夜 ゆっくりと頂こう。美味しいコーヒーを用意しておく」
「解った。では行って来る」



(大変だ!!)







「上品かつ芳醇な この味わい。さすがは女神!」



(何で俺、バレンタインに 兄に手作りチョコを…)
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